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今般発表された「21世紀における水道及び水道行政のあり方」においては,地域の実情に応じて需要者の意見を汲んだ水道事業の構築を求めており,そのための手法について研究する必要があります。そこで,現在,水道事業の広報活動として一般に行われている手法についてとりまとめました。なお,ホームページにみる水道事業体のPRの事例については別に掲載します。 【参考】 水道における広報活動広報を中心として顧客対応の手法について概括しました。これらの方法が成立するためには,予算や戦略以上に継続的な取り組みが重要です。今後,インターネットなどを使用した,継続的なPRシステムの確立を図ることは,いかなる事業体でも重要になっていくことでしょう。 同僚の「謙ちゃん」のお話ですが,以前何かの本で,「木を植えるより,木を植える人を育てることが重要(自然保護活動家かなんかのコメント)」とあったそうで,PRの基本もそこにあろうという指摘でした。この例にもれず,特に子供をターゲットにして正しい水の知識を持てるようにすることは,水道のみならず,人類としての責務(誇大)かもしれませんね。 蛇足ながら,水道事業者が行うPRは,水道事業の公共性から,PR というより IR 的性格をもつものでなければならないと考えます。 1)キャンペーン記念事業の開催,水道週間行事など,一定の期間を設定して平素とは異なるイベントを企画し,顧客の興味を引く方法です。平素水道に興味を持たない人々に対して一定の効果が見込めますが,水道事業そのものへの興味を高めるためには創意工夫にみちたプロデュースが必要です。
アイデアですけど,水道ヒーローってのは各地にいるんであって,こいつらを互いに結びつけて漫画でも書ければどうでしょう。あと,任天堂にたのんで,ポケモンに加えてもらうとか... 2)施設の一般公開水道施設の一部を公園化して一般公開したり,展示室を設けるなどの方法で,自発的にくる可能性のある顧客に動機付けを行う方法です。また,場内に花卉を植えるなどして,この一般公開の形をとる場合もあります。比較的大規模な事業者では行われるケースがあり,次に挙げるの見学会と併せると相乗効果を発揮します。 ただし,展示室を確保したり公園を整備したりすることが必要ですし,汚損対策や維持管理費用も発生します。特に,グラウンド利用などの一般開放があたりまえになると,使用者の要求がどんどんエスカレートするケースがあります。 水道のPR効果は投資の割には小さいのですが,公園や駐車場の開放などは用地確保や新設時の住民サービスとしてみれば効果的と考えられます。 第52回全国水道研究発表会では,阪神水道企業団による浄水場敷地内の一般解放,企業活動への貸し出し(リンク切れ)などの事例が紹介されました。今後,このような動きは進むものと考えられます。
3)学校教育・見学会将来の水道の需要者たる子供たちに水道の姿を正確に知ってもらうことはとても重要なことです。 このため,小学校程度の児童・生徒に対し,社会見学の一環としての水道施設の見学会を開く方法は,教育効果が高く,負担も小さいことから,PRとしては非常に有効です。私自身,大学で学ぶまで,水道や下水道のイメージといえば社会見学でしかもてなかったです。ホームページなどとのリンケージが効果的でしょう。情報の受け手を教育によりレベルアップさせることが,怪しげな情報におどらなくて済むようにさせるための取っ掛かりになるはずです。 また,子供神奈川県横浜市では,小学校で水道水を飲みやすくするため,実態調査と直結給水化の事業を進めているそうです。 4)お墨付きこういう書き方をすると怒る人がいるかもしれませんが,わが国では「公的機関によるお墨付き」は結構無批判に受け入れられたりします。特に,「なんとか百選」は結構いろいろあります。興味本位でしらべてみたらこんなにありました。(実はまだあるようですが...)
5)情報発信水道事業体自身が情報の発信と配信を担当するケースで,今後はますます重要かつ容易になると思われます。情報発信については,近年とくに重要視されるようになってきており,関連の取り組みもふくらんできましたので,別ページに分離しました。次のページをご参考ください。
6)顧客情報の収集顧客からの電話については,当然,すべて記録を取ります。部分別のクレームの多寡の情報には,業務の効率化に直結する情報が詰まっています。
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目次水道における広報活動 備考・出典更新履歴
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