JICA 日本の水道事業の経験(2017)
独立行政法人国際協力機構(JICA)が作成した日本の水道事業の経験(2017)は、途上国の水道事業体職員を対象とした講習での活用を念頭に、日本の水道の普及の経緯や、日本の水道に対する考え方がまとめてあり、小規模水道についてもその成り立ちや特徴を理解することができます。
全体概論に続いて、1.日本の水道の普及を支えた法制度と行政、2.上水道システム(水源から送配水システムまで)、3.水質管理、4.施設・設備の維持管理、5.無収水対策、6.経営管理(資金調達と水道料金設定)、7.組織基盤強化(ガバナンス、人材育成、広域化、官民連携)の7つのテーマについて、コラムや講師の方へのコメントを交えながらわかりやすく書かれています。
こちら(JICA図書館ポータルサイト)からJICA「日本の水道事業の経験」本文がダウンロードできます。(外部リンク)
小規模水道に関するJICA「日本の水道事業の経験」パワーポイント資料の抜粋版
(水道全般の情報も含みます)
JICA 日本の水道の経験抜粋版(事例1:日本水道協会)(英語)
目次 | 記載内容 |
全体概論 | 日本の水道に関する全般 |
テーマ1.日本の水道の普及を支えた法制度と行政 | |
3.普及促進のみちすじ (3)村落部における水道の普及 ( T1-14) | 水道の種類の違い、簡易水道の普及の経緯、普及のための補助制度 |
4.法制度と行政 (4)水道法を順守するための組織 (T1-25) | 保健所の役割 【コラム】日本の水道行政の姿 |
5.高い普及率と水道サービスを維持するための課題 (T1-29) | 小規模簡易水道の事業数の変化とその課題 |
6.教訓 (T1-33) | まとめ |
テーマ2.上水道システム(水源から送配水システムまで) | |
2.水源の選定と浄水処理 (T2-3) | 小規模水道の水源確保の考え方 |
4.浄水処理と水質管理の技術 (6)膜処理技術 (T2-36) | 小規模水道での導入事例 |
7.水道の技術管理と計画的整備 (3)計画的拡張の重要性(T2-50) | 経営の継続性よりも普及促進を優先して建設した小規模水道の課題について |
(4)認可と認可を補完する制度(T2-52) | 小規模水道に認可制度が果たした役割について |
8.教訓T2-54 | まとめ |
テーマ3. 水質管理 | |
2.水質管理の重要性 (3)水質管理のコスト(T3-8) | 小規模水道のコスト削減のための水源選定 【コラム】良質な水源を活用した小規模水道 |
(4)水質管理の責任者の明確化(T3-11) | 小規模水道の水質管理のための行政システムによる支援 |
3.水質基準と順守体制 (1)現実的な水質基準の策定(T3-13) | 水道水質基準について |
(2)水質にかかわる事項の周知徹底(T3-16) | 水道行政のシステム |
4.水質検査体制 (2)水質検査にかかわる事業者の責務(T3-20) | 小規模水道の水質検査の状況(民間の登録検査機関の利用) |
5.水道資機材の品質確保(T3-25) | 日本水道協会の検査・認証制度について |
7.教訓 | まとめ |
テーマ4. 施設・設備の維持管理 | |
2.維持管理の重要性 (1)水道を原因とした水系感染症(T4-5) | 【コラム】水道維持管理指針の成立と内容(T4-6) |
テーマ6. 経営管理(資金調達と水道料金設定) | |
2.水道整備のための資金調達 (3)簡易水道整備に対する補助金(T6-10) | 村落部への水道普及に補助金の果たした役割 |
3.水道料金設定(T6-16) | 水道料金の考え方 |
6.教訓(T6-36) | まとめ |
テーマ7. 組織基盤強化(ガバナンス、人材育成、広域化、官民連携) | |
2.ガバナンス(T7-3) | 水道事業における国、水道事業体、国民の責務 水道事業体のガバナンス |
5.中小規模の水道事業運営と広域化 (1)中小規模の水道事業が抱える課題(T7-17) | 小規模水道事業体の運営の課題 |
(2)水道広域化への動き(T7-19) | 新たな広義の広域化のイメージ |
(3)広域化の課題(T7-20) | 広域化への阻害要因、工夫や事例 |
6.官民連携(T7-22) | 民間企業の関わり |
7.教訓(T7-32) | まとめ |
事例1.水道事業体間の連携:日本水道協会 | 日本水道協会による規格策定、検査・認証制度 |