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 各物質に関する情報をとりまとめたコーナーです。片っ端から集めた情報を載せる予定です。


水道への影響

1)水質基準項目

【基準項目】 0.05mg/L以下。ただし,平成15年4月にWHOの基準と同じ0.01mg/Lに引き下げられます。

2)毒性や障害

 中枢及び抹消神経や腎臓に影響をあたえるとされ,特に小児の知能発達に対しての影響が知られています。生体に長く滞留する傾向がありますが,その影響評価の研究は広く行われており知見も豊かです。鉛の毒性に知見がなかった時代や事故的な摂取による被害報告は多数ありますが,水道水の鉛による問題は現在までに認識されていません。

 日本人の平均的な血中鉛濃度は,土壌・ペイントの含有や接触,生活習慣などの影響から欧米に比較して低く,0.05mg/Lを越えなければ継続摂取(毎日2リットルを70年間毎日飲用)しても実際的な問題は生じないとする研究結果もあるようです。(水道水質ハンドブック参照)

3)汚染原因

  1. 工場排水
  2. 地質起源
  3. 鉛管(古い給水管に使用)

 原水中に大量に含まれるケースは見たことはありません。現在問題になっているのは給水管中の鉛濃度で,長時間滞留した水において0.05mg/Lを越えるケースがある点で,基準を改定する予定も相俟って注目されています。特に硬度が低く,pHが低い,遊離炭酸の多い水(地下水など)で溶けやすいとされていますが,長時間滞留しないかぎりここまで溶出することはまずありません。

 誤解を恐れず私見を述べれば,喫緊の問題というほどの健康被害はなく,「問題が存在するかもしれない」程度の知識と簡単なチェックでも十分な対処は可能であると言えるように思います。

4)処理方法

 水道水質ハンドブックに紹介されているのは,石灰軟化,イオン交換,凝集沈澱ろ過(若干)などです。鉛給水管が原因であれば,水処理による対応よりは,滞留水の排除や管の交換が現実的な対処でしょう。

5)検出方法

 原子吸光光度計ICPなど。


特記事項

 鉛給水管問題。関連情報は移動しました。

【参考】



目次 

水道への影響
 基準,毒性や障害,汚染源,対処法,検出法について。水道としての視点からとりまとめました。

鉛給水管
 鉛給水管問題を扱うための場所。


備考・出典


更新履歴

  • 121003 新様式で作成。


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