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ここでは表流水性の水源について取り上げます。 【参考】 表流水性の水源 Surface Water(1)表流水 Surface Water
表流水とは,降雨などにより地表に発生する水のたまりや流れ(河川,湖沼,氷河など)のことです。取水が容易で量が確保しやすく,また降雨起源であるために比較的溶解性のイオンなどが少ないことなど(ある意味では,地下水よりも表流水の方が清浄です)から,もっとも優れた水道水源のひとつです。 上流域に人間活動があると水質が悪化します。水質の悪化の定義は困難ですが,最終的な悪化の形は,「水相が還元的な雰囲気になる」状態でしょうか。これに至るステップとして,溶存酸素の低下,有機物の増加,栄養塩の流入などがあります。 濁りのことを専門的には懸濁質といい,「濁度」という指標で測定します。下水処理が導入されるとこの濁度は平均的には大きく低下します。しかし,溶解性の栄養塩類は完全には除去できないことが多く,その改良手法が鋭意研究されているのが現状です。 表流水の取水は,河川やダムに設けた取水施設から行いますが,通常は水利権を得ることが必要で,水源の確保の上で最大のネックになります。また,施設の設置段階になって,河川管理者との交渉が難航するケースも散見されますので,長時間の粘り強い交渉(ある程度の規模がある場合は短くても10年単位!)が必要となります。
【備考】 (2)伏流水 River-Bed Water大雑把にいうと,河川の近くで,河川流路と同じ流向で流れる地下水のことです。河川水との交換があり,その影響を強く受けますが,河床などでろ過される分,濁度などの水質が安定するのが特徴です。また,原則として地下水であれば水利権の制限を受けませんが、伏流水として扱われる場合は水利権の制約をうけます。 このような事情があるため、伏流水の取水は,浅井戸や集水埋管などで行いますが,河川敷地内の施設の設置は河川管理者の許可の点から難しい場合があります。また,河川水との区別が曖昧なため,水利権に関するトラブルが発生する場合がありますので,あまり露骨な取水は控えましょう。(^o^;) 【備考】 |
目次表流水性の水源 備考・出典更新履歴
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