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各物質に関する情報をとりまとめたコーナーです。片っ端から集めた情報を載せる予定です。 水道への影響1)水質基準項目【基準項目】 シアンの量に関して,0.01mg/L以下であること。 WHO飲料水質ガイドラインでは0.07mg/L,USEPAのシアン化物MCLG、MCLとも、0.2mg/Lですから、少々厳しい基準なのかも。公害法令などでは有害物質に指定されています。 2)毒性や障害シアン化カリ(いわゆる青酸カリ)などの状態で致死量が経口摂取されると、胃酸と反応してHCLを生成、急速に摂取されて血液の酸素を運ぶ機能を阻害し、全身窒息状態から死に至ります。変異原性や催奇形性などの遺伝毒性は確認されていません。 3)汚染原因自然水中にはほとんど含まれていません。工業原料としては有効なので使用されることがあります。
このほか、クロラミン処理の副生成物として、シアンイオン、アンモニウムイオンや窒素含有有機物の塩素処理により、塩化シアンが微量生成されることがありますが、アルカリ性下では急速に、中性や酸性下でも徐々に分解され無毒化するとのことです。 4)処理方法モノがモノだけに、即時取水停止すること。 5)検出方法吸光光度計、イオンクロマトグラフ法、電極法など。 なお、平成20年12月、シアンの検査方法が改定されることになりました。従来法では、検査法の想定を超えた過剰なアンモニア性窒素が存在する場合、試薬によってシアンが発生して検出されてしまうことがありうることがわかったため、とのことです。 特記事項1)I社の地下水でシアン検出2008年10月25日、千葉県柏市の食品工業I社の地下水から基準値の0.01mg/Lを超える値(0.02〜0.03mg/L)のシアン化物イオン及び塩化シアンが検出され、同社は製品の自主回収を始めるとする報道がなされ、世間の関心をあつめました。 その後、地下水を検査した柏市の担当者から周辺井戸などの検査結果が公表され、異常なシアンは検出されなかったことなどからさらに詳細な検討が行われた結果、シアンの検査方法に問題があった可能性が高まり、12月8日には調査委員会の報告として、塩素処理が不適切であったことにより検出されたらしいとの結論になったようです。(この辺、報道によって若干解説が違ってますが深入りすることでもないのではしょってます) どうも、
ため、クロラミンが生成、これと塩素の反応により塩化シアンが生じたというのが委員会の見立てのようでした。でも、これは、I社に限らず発生しうるシチュエーションなので、ここにメモとして注記しておくことにします。 【参考】 |
目次水道への影響 特記事項 備考・出典
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