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配管の付帯設備,仕切弁や空気弁などの設置について。付帯配管や制御用弁類と併せてお使いいただけます。資材としての弁類に関する記述は機材のページにありますので,ここではあくまでも配水管に付属する設備としての情報を扱います。
【参考】 配管付帯設備1)仕切弁
仕切弁は水道管を区切るための弁で,全閉時の水密性と全開時の損失の少なさから,ソフトシールのゲート弁タイプがよく用いられます。ただし,φ300を超えるころからストローク(弁の開閉に伴ってスピンドルが動く幅)が大きくなるので,バタフライ弁を使用することが多くなります。特に浅層埋設が推奨されるようになってからこの傾向が顕著になってきました。 仕切弁は写真のように道路に仕切弁筺,鉄蓋を設けて設置します。弁筺を開けるためにはバールなどを使いますが,仕切弁を回すためにはここから開栓棒を差し込んで,バルブヘッドを回す必要があります。弁が深いと大変です(T_T)。 仕切弁は,分岐部には必ず設けるほか,概ね200−500mに1箇所は必ず設置するようにします。これは,漏水の修繕作業など非常の際に,断水区域をなるべく区切るためで,一人で走っていける範囲が目安になっています。 仕切弁の材料としての詳しい情報は資材のページに掲載します。 2)空気弁空気弁は管路のうちで上越や水管橋など高い位置に設置し,管内にたまった空気を自動的に吸排気する機能を有する弁です。空気弁は凍結や傾きに弱いので施工時にはこれらを排除できるような工法を採る必要があります。
道路下に設置された空気弁室を開けた様子。道路に設置された空気弁は大体このような弁室に納められております。弁室は道路荷重によりこちこちきちきちにしまっていることが多く,を開けるためには,多少のノウハウが必要です。 見えるかどうかわかりませんが,この空気弁では空気弁交換用,ハンドル式の副弁が入っております。 昔は双口,単口と口径によって分けていましたが,最近ではほとんど急排空気弁と呼ばれるタイプに切り替わってきていました。なお,このほど(2002/09),JWWA(水道協会)規格が変更になり,ついに双口,単口の空気弁の規格は廃止になったそうです。 3)排泥弁排泥弁(ドレン)とは管路のうち下越や末端などの部位に設ける設備で,管内にたまった沈泥などを排除するために設置する捨水用の仕切弁と,溝につながった管のことを言います。管の洗浄のためには結構大量の水を一気に吐く必要があるので,捨て水の可能なクリークや大型排水溝などのある地点に設けます。DCIPには排水用の両受けT字管もラインナップされていて,排水時に渦流を引き起こすことで,洗管の効果を増す設計になっています。消火栓で代用する場合もありますが,消火栓からの排水を前提に,渦巻き流を発生するよう設計されたT字管もあるので,消火栓からのドレンを前提に考えているケースであれば,採用することをおすすめします。 4)減圧弁減圧弁とは管内の水流を阻害し,もって水圧の制御を行う弁のことで,水圧,水量などの変化に追随する様々なタイプが開発されています。減圧弁は構造が複雑で故障しやすいので,道路下に設ける場合でも弁室やバイパス,ストレーナといった保安設備を設けることが必要になるでしょう。詳しくは資材のページを参照してください。
5)消火栓
ただ,どうしてもじゃまになるので,近代では地下式が主流です。消防の際に迅速に見つけられるよう,消火栓蓋にはペイントで色が付けてある場合が多く,また消火栓を示すポールが立っているのを見たことがあるでしょう。ただし,この辺の費用を水道工事として計上した経験はありません。道路屋か消防局がやってるんでしょうか。 規格品の口径はφ65で,双口,単口などのタイプ,また地上式,地下式のものがありますが,特に小規模水道では小型消火栓と称する規格外品を末端などで使用するケースもあります。このタイプでは消防車の消防用ホースと接合できないので気をつける必要があります。 消火栓は100m−200m間隔の設置が原則ですが,これは消防用ホースの長さが一本60m,これを1〜2本継いだ長さがその根拠だそうです。消火栓は,毎分1m3の水を40分間放出する能力を有することが求められるので,消火栓を設置する水道管にもそれ相応の口径が必要になり,双口,単口,小型など大きさによって本管の口径はそれぞれφ300,φ150,φ75以上が必要であるとされています。 【備考】 |
目次配管付帯設備 備考・出典
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