水道技術経営情報
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用語集 は−ほ ha hi hu he ho

パークレン Perchloroethylene

 テトラクロロエチレンのこと。トリクレンとセットで言われる場合がある。

バイアス bias

 日本語訳は偏見,先入観,思いこみ,といった意味。リスクマネジメントを考えるうえでの認知的外乱に名前をつけたもの。

配水(はいすい) Distribution

 需要者の需要に応じて水を供給する行為,または設備のうち,原則として共用のもの。区域内全面に張り巡らせるため最も金を食うが,配水機能を持たないならそれは水道とは言わない。

配水池(はいすいち) Distribution Tank

 安定的に配水するための拠点のタンク。山腹にでっかいのがあったりして,水道ではダムに次いで目立つ施設である。

破過 (はか) Break Through

 吸着剤などの性能が限界に達し,除去対象物質が除去装置から流出し始める状態のこと。また、そのタイミング。ワープロで報告書を書くと「破瓜」に変換されがち...あな恥ずかしや(///)

ばっき処理(−しょり) Aeration

 空気の酸化力を利用する処理法。薬がいらずそこそこの効果がある。

バンザイ Give Up

 お手上げ,つまり事業などが立ち行かなくなってしまうこと。民間(経済的存在)では倒産などの事例はよく発生するが,公共団体(法的存在)では何が何でも避けなければならないと考えられている。公から民への移管においては,これを防ごうとするための規制と緩和の攻防に火花が散る。

費用対効果(ひようたいこうか) CBR (Cost-Benefit Ratio)

 かけたお金に対する便益。便益を金で測定しようとする試みは野心的ではあるが,主観の占める位置が強い便益(だって幸せは金では買えないから幸せなんでしょ)を,客観的に定量化することは非常に困難。その割には多用され,免罪符の様相も呈している。B/C (B by C)ともいう。また,これを利用した評価手法をCBA (Cost Benefit Analysis)という。

ヒ素(−そ) Arsenic

 自然環境でごく普通に存在するが,カレーに入れたりするやつがいたせいで非常にイメージが悪い元素。各種項目のなかでは,実際に水道水に害をもたらす可能性が高い部類に入る。普遍的な物質であるので,特に深い地下水や温泉などを原水とする場合は飲料水中に存在する可能性は比較的高い。フッ素,ホウ素と混同されることも。

被曝(ひばく) Exposure

 曝されること。放射線などに当たっている状態や,汚染物質にさらされている状態を表すために使う言葉だが,「爆」ではなく「曝」であるので間違えないように注意。もっとも,わざと間違えてるとしか思えない言い方をするやつも往々にしている。

表流水(ひょうりゅうすい) Surface Water

 表流水とは,降雨などにより地表に発生する水のたまりや流れ(河川,湖沼,氷河など)のこと。取水が容易で量が確保しやすく,また溶解性のイオンが比較的少ないことなどから,もっとも優れた水道水源のひとつ。

火を噴く(ひ−ふ−) Explode

 事態が急変して切羽詰っている状態。「おしりのほうから焦げ臭い匂いがする」「ケツに火が点く」が進化すると、最終的にはついに火を噴く。

風評被害(ふうひょうひがい) Damage casued by rumor

 誤解や不確かな根拠に基づく悪印象のこと。誤解や不確かな根拠に基づく好印象で飯を食っている人ほどセンシブに反応する。

フールプルーフ Fool Proof

 間違った操作ができないように設計する思想。正しい向きにしか電池が入らない,パーキングレンジでないとエンジンがかからない,ふたを開けると急停止する洗濯機などの例がある。

フィージビリティスタディ FS(Feasibility Study)

 実行可能性調査。水道では基本構想から認可設計を行う範囲の作業。方針の決定,需要予測,施設計画,財政計画を行う。

富栄養化(ふえいようか) Eutrophication

 主として人間活動の影響により,環境中で通常不足する栄養塩である窒素,リンが増大する現象。藻類などの爆発的増殖を引起し,水源水質を悪化させる。

フェノール類 Phenols

 塩素と反応してクロロフェノールの臭いを発する物質を総括して基準化した指標。毒性から決めた基準値でないので誤解を招きやすい。

フェールセーフ Fail Safe

 操作を誤った場合に,システムが安全側に陥るように設計する思想。スイッチを複数設置して誤作動しないようにしたプレス機,ペダルを踏んでいないと作動しない電車など。予測が外れた際にも施設能力を需要が上回らない計画思想もこう呼ばれ,特に土木分野で多用されたが,だんだん風当たりは強くなりつつある。

歩掛(ぶがかり) Yardstick

 各種作業や工程に必要な人工(にんく=のべ人数)や稼動時間,資機料の量などの標準値で,これに数量と単価を乗じて工事費を算定する。英語訳探すのに苦労しました。

負荷率(ふかりつ) Ratio of Load

 日最大給水量と日平均給水量との比率。この値が大きいほど施設効率がよい。最大値を使用する指標なのでぶれやすく,一般に扱いは難しい。

普及率(ふきゅうりつ) Coverage Ratio

 地域にすむ人に対する水道の顧客の割合を示す値。実は目的別にいくつか種類がある。水道の使用者数はせいぜい世帯単位までしかわからず,人口単位で補足できないので,現実には想定数字との声も。

伏流水(ふくりゅうすい) River-Bed Water

 河川の近くで河川と同じ流向で流れる地下水のこと。河川水との交換がありその影響を強く受けるが,河床などでろ過されるため,濁度などの水質指標が直接取水よりも安定するメリットがある。

負担金 Burden Charge

 水道を初めて使えるように整備したときに(すなわち給水装置を新たに設ける場合)に負担いただくお金。

フッ素(−そ) Fluorine

 虫歯予防に効果がある,いやリスクとコストの双方を上昇させる可能性が高い,と喧喧諤諤の議論を巻き起こしている。日本水道界のトラウマといった様相さえ呈しているように思うのは私だけか?ヒ素,ホウ素と混同されることも。

浮漂植物 Floating Plant

 静水の表面に浮いて繁茂する植物。熱帯原産のものが多く,一般に繁殖力が強いのが特徴。水源を覆うことによる遮光効果と栄養塩類の吸収による水源水質の改善を図ることに利用されるが,大概増えすぎ,取り除くのが大変になって困っている。

プラニメータ Planimeter

 コロをころころ転がすと図上で面積を計測できる変な機械。管路の延長を簡単に計測するためにも使用する場合もある。

フレーム値(−ち) Frame

 計画値に説得力を持たせるため,人口予測や生産量見通しのように「分かりやすい指数」を説明変数にして,これに一人あたりの使用水量などの平均値を乗じて目的の値を導くことがある。この「分かりやすい指数」のこと。これに原単位を乗じて計画値を推計する。

ふれっしゅ水道(−水道)

 厚生省(当時)が平成2年に策定した水道整備の基本計画。テーマソングまである。

不連続点塩素消毒(ふれんぞくてんえんそしょうどく) Break Point Chlorination

 主としてアンモニアによる塩素要求を把握し、これを適正に超過する消毒塩素を注入することで、適正な消毒効果を得ようとする処理。消毒手法の一種。

フロック Floc

 水中の懸濁質を凝集剤を用いて集めたふわふわの塊。ただ単に水に混じっている状態と比べ,集めることで比重が大きくなり,結果として沈降分離しやすくなる。Flocとは鳥の羽のふわふわを指す言葉であるが,日本人にとっては「みそ汁のもけもけと言う方が通りがいい」とは某先生の弁。

ブロック化(−か) Block System

 配水管網をある限られたエリアで区分し,配水のコントロールを行うことをブロックシステムと呼び,その手法を進めることをブロック化という。

防疫(ぼうえき) Sanitation

 水を媒介とした伝染病などを防止すること。初期の水道の主要な目的の一つ。日本では塩素消毒が義務づけられているが,その是非についてはさまざまに議論されている。

ホウ素(−そ) Boron

 元素の一種で水道水において水質基準(監視項目)が設定されている項目。温泉水や海水であれば別だが表流水にはあまり含まれない。ヒ素,フッ素と混同されることも。

補佐島(ほさじま)

 ここで島とは机のカタマリのこと。某省某課の机の配置で、課長補佐のみでグループされている場所をこう呼ぶ。名実ともに我が国の水道行政のコア業務である。

補助裏(ほじょうら)

 通常,全額補助金でできる事業というものは存在しない。1/3分国庫補助が受けられる場合,残りの2/3は単独事業費でまかなわなければならない。補助金とセットで必要になるこのような自腹の負担を補助裏という。

骨抜き(ほねぬ−) Mmutilate

 行政用語。改革のための投資を骨折り損にさせるために仕掛けた仕掛けられた罠の総称。小泉首相はこれを意識して改革に「骨太」と言う名をつけたかと思われる(想像)。

ポンプ Pump

 動力を利用して水に運動エネルギーを与える装置。水道の三要素の一つ,水圧を得るための設備で,これなしに近代水道は考えられない。


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