水道技術経営情報
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用語集 さ−そ sa si su se so

再構築(さいこうちく) Rehabilitation

 下水道分野を中心に使われる単語で,老朽施設の更新の際に,機能向上を狙った改善を実施すること。抜本的に作り直すという意味まではない模様。詳しい人に問い合わせたら,基本的には法的定義があるわけではないそうな。

再評価(さいひょうか) Reassessment

 事業が有効であることを説明するためのロジック。有効でない結果が公開されることは滅多にないため,一見,どの事業もすべて有効だったと評価されたように見える。

債務負担行為(さいむふたんこうい) Obligation

 複数年の継続事業などの場合、事業着手時点で将来必要な資金が年度内に完全には決まらない場合に、予算枠の上限を設けて議会の承認を受けることで、その範囲内であれば将来の支出に対しても支払われるという確認をとる。このような手続きを債務負担行為という。面倒くさいことだ。

左岸(さがん)

 川の流れる方向を向いて左側の岸のこと。こういうのは定義なのでごちゃごちゃ言ってもしかたない。

叫ばれる(さけ−) Agitated

 「必要性が叫ばれている」などの形で使う人がいるが,筆者は生理的にこの表現が嫌いである。客観的表現に見せかけて主観的意見を述べる表現技法のひとつ。(悪意たっぷり)

さらかん Supervision

 「工事監理」のこと。管理と監理が読みが同じであるため,前者を竹冠にちなんで「たけかん」,後者を皿脚にちなんで「さらかん」という。「さらかん」は,工事全般を計画し,指揮し,責任を持って納めるまでの作業で,管理よりはより高いレベルのマネジメントに位置する。

サロゲート物質(−ぶっしつ)

 目的の物質と化学的性質が同じで質量数を変えてある指標物質。微量な有機物の分析(内分泌かく乱物質など)の測定で使用。

次亜(じあ) Hypo

 塩素消毒に使用する薬剤,次亜塩素酸ソーダ,Hypochloriteの略称。英語略ではハイポ...と思ってたんだけどハイポは塩素抜き剤のチオ硫酸ナトリウムのことであった。失敗失敗。

シールコート Seal Coat

 モルタル被膜を保護養生するための塗布剤。

紫外線消毒(しがいせんしょうどく) UV Disinfection

 紫外線照射によって細菌類を不活性化する方法。副作用が少ないのが魅力。太陽光線の消毒効果もこれといわれている。

時間係数(じかんけいすう) Time Coefficient

 配水管内を流れる流量の時間最大値と時間平均値の比。日最大を記録した日のデータを使って計算するのが原則。送水施設は日あたりの最大,配水施設は時間最大時の流量に対応させるため,配水施設の設計にはこの値が必要になる。じゃあ半時間係数は?とか,分係数は?とか言い出すとドツボにはまるのであまり深く悩まないように...はまったヤツが言うのだから素直に聞いといてください。

時系列分析 Time Series

 時系列とはある変量のデ−タが時間の経過順序に従って並べられたもの。過去の傾向から将来を予測する手法。計算が容易で十年程度の短期的予測であれば十分な精度を持つため多用される。

自然増減人口(しぜんぞうげんじんこう) Population Growth by Natural Factor

 時系列分析の対象となる人口変化のこと。昔は自然増人口と呼んだが,社会情勢の変化により,呼称があらためられた。これは,中核都市や衛星都市を除いて減少となるケースの方が多いため。

実質公債費率(じっしつこうさいひりつ)

 市町村の財政を分析するための指標で、自治体が出資する公営企業の会計分(つまり水道も含まれる)もとりいれた事実上の連結会計のような指標。より実態に近づけようと総務省が平成18今年度から導入した。18%未満の市町村は県との協議で起債できるが、18%以上になると「公債費負担適正化計画」の策定を義務付けられ、起債は従来通り県の許可が必要となり、25%以上で一般事業等の起債が制限される。

死水(しにみず)

 管の行き止まり部分などでほとんど入れ替わることのない水のこと。水質悪化の原因になるので,配管の時になるべく避けるよう注意しなければならない。

資本費(しほんひ) Capital Unit Cost

 投下するお金とそれによって得られる水供給量の比。いろいろ使い道がありそうなのだが,現時点では国庫補助の投入是非だけのために算出される値になっている模様。

ジャーテスト Jar Test

 凝集剤の最適注入率を判断するため,実際に何種類かの注入率で凝集させてみる,というわかりやすい装置。あまりに原始的すぎて笑ってしまうほどだが,一番確実で,理論値なんかよりも間違いない。つーか,水道原水ってのは理論では測れないくらい,多様なのであります。ちなみに,ジャーテストをするための機械はジャーテスターというのじゃー......orz

社会増減人口(しゃかいぞうげんじんこう) Population Growth by Social Factor

 開発行為や土地区画整理,ダム移転など,人為的な要因によって変化すると見込まれる人口の変化分のこと。便利に使用されることも,目の敵にされることもある。

蛇口マーク(じゃぐち−) Tap mark

 蛇口のマークは,(1)「水道」,(2)「量の調整」,なんかの意味で使われている。ノートパソコンについている蛇口のマークはバッテリの消費量調整らしい。

証券化(しょうけんか) Securitization

有価証券等を利用して金融資産を小口化し、流動化を図ること。多様な資金源から資金調達を行うことが可能となると期待されるが、デリバティブ等の隠れ蓑になることも。

浄水享受権(じょうすいきょうじゅけん)

 汚染の心配のないきれいな水を飲む権利。汚染源の進出に抵抗する権利を認めるために請求訴訟で示された概念。

出生率(しゅっしょうりつ) Birthrate

 女性の人数あたりの出産される子供の数。人口あたりとせずに女性あたりとすることの意味は...なんなんだろ。

使用水量(しようすいりょう) Water Consumption

 各需用者が使用した水量で,水の供給の対価である水道料金を算定する基礎となる。(水道用語辞典)「給水管から出る水の合計」が「使用水量」であるが,「配水施設から出ていく水の合計」を「給水量」とよぶため,以前うっかり間違えて恥をかいたことがある。

消毒(しょうどく)(1) Disinfection

 病原微生物と考えられるものの感染力をなくすこと。

消毒(しょうどく)(2) Clean up your mind!

 酒を飲むこと。アルコール消毒から来ているらしい。特にビールの場合はうがいとも言う。

消毒副生成物(しょうどくふくせいせいぶつ) DBP(Disinfection Bi-product)

 消毒の副生成物...消毒の際に望まずして発生する物質のうち,特に問題を起こす可能性があるものを扱う。

申告(しんこく) Declare

 一般には自らの意思で上位の者に申し開きをすること。公取用語では違法行為の密告を奨励すること。

水源開発(すいげんかいはつ) Water Resource Development

 水利権を確保するために,水源地域に人為的な働きかけを行うこと。

水源事故(すいげんじこ) Water Intake Trouble

 主として水源の水質が,突発的,非意図的に悪化することのうち,その影響が一過的なものをいう。

水源保全(すいげんほぜん) Water Conservation

 水源地域から得られる水の水質,水量を保全するため,水源地域に人為的な働きかけを行う,または抑制すること。

水質汚濁(すいしつおだく) Water Pollution

 水質汚濁防止法の定義では,「水質そのものの他,水質以外の水の状態または水底の底質が悪化することが含まれること。」

水生生物(すいせいせいぶつ)

 水の中で生活する生き物。水道管の中にも棲んでいることがあって困る。

水道施設管理技士(すいどうしせつかんりぎし)

 「受託」水道技術管理者になれるぞ,という資格で,浄水と管路の2コース,それぞれ1級〜3級まである。

水道水質基準(すいどうすいしつきじゅん) Standard

 水道水が備えるべき水質上の用件。

水道の定義(すいどう−ていぎ) What's WW?

 考えてみてください。答えはリンク先においてあります...(^-^)

水道法(すいどうほう) Waterworks Law

 水道の基本法。行政担当者のバイブル。基本的な事項が網羅されているが,基本的過ぎて軽んじてしまう傾向がある。

水利権(すいりけん) Water Right

 水を使用する権利。m3/秒で表示されるため換算が面倒くさい。一般に先行取得主義であるため,日本の場合は農業水利が最優先となっている場合が多い。利水用ダムは水利権を得るために作られる。

数字の一人歩き(すうじ−ひとりある−)

 数字は万人にわかりやすいため,不確実な迂闊に数字を示すと,それがあたかも既定の条件のように流布され,その後の作業を制約することがままある。この状態を指す言葉。

生活環境審議会(せいかつかんきょうしんぎかい)

 水道部会があり,ここで厚生省が提案する水道に関する施策を審議している。近々の将来の行政施策をもっとも早く知ることができ,一般からの聴講も可(抽選)。

制限給水率(せいげんきゅうすいりつ) Limited Water Supply Ratio

生物処理(せいぶつしょり) Biological Treatment

 微生物の力を借りて水質を改善する処理方法。コストは安いが技が必要な玄人好みの処理法。

石綿セメント管(せきめんせめんとかん) Asbestos Cement Pipe

 石綿(アスベスト)繊維とセメントを原料とし,整形,養生して管状にした材料。

設計基準(せっけいきじゅん) Standard

 水道施設が有するべき性能を規定した基準。最近規定された。(それまでは水道協会の設計指針に順ずることとされていた。)

節水率(せっすいりつ) Water Saving Rario

 巷には「節水率」を売りにする機器が多数出回っているが水道業界としての定義はない。水道業界では供給側の視点から「制限給水率」という。

  • 節水率、制限給水率
    =(節水しない場合の水使用量−節水した場合の水使用量)
    /節水しない場合の水使用量

前塩素(ぜんえんそ) Pre-chlorination

 溶存物質の酸化を目的として,凝集沈殿・膜処理などの浄水プロセスの早い段階で塩素を注入する操作。有機物濃度の高い原水ではなるべく避けたい。

センシ(ティ)ブな Sensitive

 物事の進行を妨げたい意志のある人にとって有利な部位がある状態。揚げ足を取りやすい表現や,政治的影響を受けやすい意見などがこれに該当する。センシティブが正式だが、これがなまってセンシブとも。

先生(せんせい) Dear my ...

親しくない間柄の場合=力を持ちながらもそれを配慮なく振り回す人を指す第二人称。
普通の間柄の場合=特定の職業に就いている人を呼ぶ第二人称。
ごく親しい間柄の場合=なにかを頼みたいときに先輩や上役から呼ばれるときの第二人称。

専用水道(せんようすいどう) Private Water Supply

 共用の自家用水供給設備。自家用のくせに共用で,水道であるが水道でなくともよい,と矛盾に満ちた設備。

総合技術監理部門(そうごうぎじゅつかんりぶもん) General Technological Project Management

 技術士の20番目の部門。総合的な技術監理に係る諸課題に対応でき得る能力,と少し定義があやふや。技術士制度の変更に伴う妥協策的な背景もあって生まれの経緯は少し不幸だが,習得の価値は十二分にあり。

送水(そうすい) Transmission

 浄水場で浄水となった水を,配水池などの瞬間需要に対応する施設(配水施設)まで送る行為,またはその設備。水は同じなので配水と兼用だったりすることもあるが,なるべく避けるべきであろう。


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