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六価クロム Cromium(IV)

 各物質に関する情報をとりまとめたコーナーです。片っ端から集めた情報を載せる予定です。


水道への影響

1)水質基準項目

【水道水が有すべき性状に関連する項目】 0.05mg/L以下であること。

2)毒性や障害

 急性毒性で腸炎,嘔吐や下痢等。慢性中毒で肝炎。発ガン性は...アリとナシ?で意見が分かれてる模様。(IARC=I=発ガン性アリ,USEPA=D=発ガン性ナシとは言えないが証拠は不十分。)

3)汚染原因

クロムは基本的に自然界ではIII価で存在し,IV価で存在するものではないそうです。つまり,IV価クロムが検出されるということは,人為的な原因で発生していると見なされます。工業原料としては比較的ポピュラーで,無水クロム酸,クロム酸カリウム,重クロム酸カリウム,重クロム酸ソーダ,重クロム酸アンモニウム等がIV価クロムの製品化学物質の形態です。

 昭和40年代にIV価クロムによる井戸汚染事故が多発,これを経緯に水質基準に取り入れられたようです。

4)処理方法

 急速ろ過でも一定の除去が可能らしいです。他には,金属イオン一般の処理方法として,イオン交換,逆浸透,ナノろ過など。軟水化でも共沈除去できるようです。が,汚泥の処分に気をつけましょう。激しく産業廃棄物です。

5)検出方法

 ICP吸光光度計など。


特記事項

 CODの計測には,過酸化マンガンを使用する方法(CODMn)とクロムを使用する方法(CODCr)があり,後者の方が酸化力が強いためCODの指標としては優れています。このため,海外でCODというと,CODCrが一般的です。が,日本では,クロム排水の処理の問題があり,CODMnを適用することになっています。

【参考】



目次 

水道への影響
 基準,毒性や障害,汚染源,対処法,検出法について。水道としての視点からとりまとめました。

特記事項
 当該物質に関連した情報について集めたものを掲載。


備考・出典


更新履歴

  • 120913 新様式で作成。


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