180904 台風21号 |
Typhoon Jebi (2018) |
災害の概要
- 場所 近畿地方中心
- 時期 2018年9月4日に上陸した台風のもたらした、強風による災害。
- 分類 台風による強風
平成30年9月4日に四国・近畿を縦断した非常に強い台風21号は、大阪湾で第二室戸台風の記録を更新する高潮で関西空港が冠水し使用不能、瞬間風速50m超を記録する強風で関西空港連絡橋にタンカーが衝突するなど、近畿地方を中心に大きな被害をもたらした。関西電力エリアで1000本を超す電柱が倒壊したり、倒木が電線に接触するなどして、最大160万戸停電。中部電力で最大70万戸停電。主としてその影響によるポンプ停止で断水が発生した。
日時 |
水道被害 |
対応状況 |
180903 |
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- 気象庁、台風21号に関する記者会見。
- 岐阜県、京都府、前の災害からの災害対策本部継続中。
- 台風接近可能性の県は災害対策本部設置。
- 厚労省災害情報連絡室設置、都道府県等に水道施設被害への警戒、被害が発生した場合の円滑な連絡・対応を要請。
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180904 |
- 福井県 52戸
- 長野県 298戸
- 岐阜県 177戸
- 愛知県 1,067戸
- 三重県 810戸
- 滋賀県 455戸
- 京都府 1,887戸
- 大阪府 429戸
- 兵庫県 321戸
- 奈良県 173戸
- 和歌山県 1,405戸
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- 【災害発生】
- 台風、徳島県に上陸。兵庫県に再上陸。
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180905 |
- 福井県 52戸
- 長野県 298戸
- 岐阜県 2,097戸
- 愛知県 46戸
- 三重県 828戸
- 滋賀県 808戸
- 京都府 160戸
- 大阪府 5,173戸
- 兵庫県 130戸
- 奈良県 173戸
- 和歌山県 2,087戸
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- 大阪市18ヶ所に給水所設置中等、被災事業体応急給水中。
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180906 |
- 長野県 66戸
- 岐阜県 2,400戸
- 滋賀県 524戸
- 京都府 160戸
- 大阪府 411戸
- 奈良県 24戸
- 和歌山県 150戸
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- 大阪市復電に伴い給水所閉鎖。マンションのポンプの停止に伴う断水の対処法についてHPで広報。
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被害の状況
水道が受けた被害
- 主として停電によるポンプ停止による断水。
- 水道管破損(長野県大桑村・長野県辰野町・岐阜県八百津町・兵庫県神戸市・兵庫県淡路市)
水道による二次被害
対応と対策
平時の備え
- 平野部では応急給水は被災事業体の能力内で、ほぼ対応できた模様。
- 関空連絡橋の水道管はタンカー衝突まで想定してたかはわからないが、衝突時は50cmほど伸縮部が伸びたものの漏水はなく供給は継続。(ただし、伸縮継ぎ手は一度しかその機能を発揮しないので更新が必要)
応急対策
- 大阪市で16ヶ所、岸和田市で5ヶ所給水拠点設置等、ほとんど事業体内で対応。
- 西宮市の要請で、神戸市が給水車2台と応急給水袋1900個を備えた応急給水隊を派遣。
- 高槻市最北部の山間部にある樫田地区は停電で取水できなくなったが、道路が無数の倒木で通行できないため復旧が9月16日までかかり、応急給水も市職員が6L給水袋を抱えて運ぶ。
抜本対策
- 12月14日に閣議決定された「防災・減災、国土強靭化のための3か年緊急対策」に停電対策はあるが、基幹となる取・浄水場が対象で、今回の災害で停電被害の多かったポンプや、被害の長引いた山間部の水道は対象でないよう。
教訓
- 強風が引き起こした停電による断水や、山間部への道路通行不能による応急給水の支障・復旧の遅れは、今後の課題となった。
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災害データベース
備考・出典
更新履歴
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