水道技術経営情報
 コンサルタントの水道技術経営パートナーズが運営する、水道技術や経営の情報サイト「狸の水呑場」へようこそ。お問い合わせはこちらへ。
Powered byGoogle

その他水処理風アタッチメント

 浄水器やら何やらで使用されている仕掛けのなかには,実効性が測定できないために浄水処理では使用しないものもあります。かといって,全く効果がないかどうかもわかりません。ここには,少しでも集めた情報を掲載しておきます。

【参考】


その他処理

(1)浄水器や活水器

1)浄水器とは

 浄水器とは水道水を原料に使用してこれに何らかの加工を施し,水質の改善を図る装置です。活性炭などによる吸着,触媒による塩素除去,MFによるろ過,ROによる溶解性物質除去などが主たる処理の内容です。これらの処理方法は浄水場でも使用されるもので,適性な維持管理さえ行えばそれぞれの機能を発揮することができますが,浄水器は水道水を水源として使用する前提で開発されていますので,浄水場のような専門的な管理を必要としません。

 浄水器は蛇口時点で口に入る水を対象とした最終的なフィルターとしての役割を果たしてくれますので、これを使うことについては一定の意義があるといえるでしょう。

 ただし、定められたメンテナンスをしっかりと行うこと、浄水器を通した水はすぐ飲まないといけないこと、に注意が必要です。

 あと、浄水器内にたまった水を飲まなくてすむように、少し流してから使ったほうがいいのではないかと思います...となると、普通の水道水と違わないような気がしないでもないですが...

 浄水器によって消毒剤を除去しちゃってますから、疫学的にはコップに汲み置いた水と同じで、時間がたてば新鮮な水とはいえなくなってしまうものなのです。

2)活水器とは

 しかし,中には私のような水道屋にはわからないような機能をうたっているものもあります。たとえば,「健康によい」などのなんらかの機能をうたう,いわゆる機能水として売り出しているものもあるようです。こういうのは活水器といって,浄水器とは区別しています。まあ,そういうのが好きな方はお好みでどうぞ,としか言いようがありません。

 蛇足ですが,水道屋が理解できないからといって,それが意味がなかったり詐欺だったりすることを意味するわけではありません。有名なのは酸性水(電気分解の酸性側にできる水)で,はじめは怪しげなものと思われていたのですが,研究の結果,酸性水の正体が次亜塩素酸,つまり水道で消毒に使用する薬剤と同等のものとわかり,いまでは逆に水道界でも推奨できる消毒設備の一種として注目されています。もっとも,使い方間違ってる例もあるようですけど...

 このあたり,さまざまな民間伝承の水処理について,科学的根拠を究明しようとする有名なサイトもありますのでご参考にされてはいかがでしょうか。ご一読いただけると面白いと思います。

  • 【水商売ウォッチング】
     浄水器のほか,アルカリイオン水や磁気処理水などを幅広く議論。お勧め。
  • 【名水ドットコム】
     浄水器市場に関する記述は一読の価値あり。水道水を「危ない」とまでいわれるとちょっと言いすぎじゃないかとも思いますが,このサイトの情報は十分に科学的な考証がされているように思います。

3)実のところどうなのか...判断するコツ

 浄水器関連はしかし,怪しげな業者が乱立している世界でもあるようで,頻繁に苦情の原因になっているようです。参考までに,厚生省(水道協会)の認証は,機器の使用によって漏水したり溶出したりしないことを証明するもの(蛇口などと同じ)ですので,浄水器の機能が水道水の改善につながるかどうかは評価していません。これについては,2001年11月発行「家庭用品品質表示法に係わる浄水器の品質表示に関するガイドラインII(浄水器の品質表示マニュアル)」(浄水器協議会)に詳細が掲載されています。

 また,東京都生活文化局は,景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)の観点から,「活水器」について表示根拠の釈明を求める調査を実施,その結果を050215に公表しました。クラスター云々については明確に否定,また水がおいしくなったり植物の生育が早まったり,などという売り文句も関連性がないと結論。(狸的には,関連性がないというか,販売者や購入者が関連性があると思いこんでいる場合が多いのでは...たぶんあったとしてもプラシーボ効果と思います。)

 さらに,2008年8月,国民生活センターが磁気活水器について機能が認められなかったとして,公取に対応を要請したとの報道がありました。

 しかし,逆に,平成15年の裁判事例ですが,35万円もする(!)磁気処理を謳う浄水器をつけたのに水が美味しくならなかったとして訴えた消費者が逆転敗訴する事件がありました。判決は,磁気浄水器の構造や美味しい水の性状に関する記事を根拠に,万人にとって美味しい水かどうかは定かでなくとも,美味しい水を標榜して売り込むこと,そして購入した消費者が美味しいと感じなかったとしても販売側には責任がないことを判断した判例として,注目に値するでしょう。要は,おいしい水かどうかの判断は自己責任,ということですね。

 ま,このあたりを取り上げている,注目に値するサイトをいくつか紹介します。詐欺的なメーカーにひっかからないために参考になさってください。

【備考】


(2)個別情報

1)麦飯石

 麦飯石(ばくはんせき)と読みます。はっきりしていませんが、火成岩の類で石英班岩か花崗岩班岩の部類に入るようで,組成も花崗岩(酸化ケイ素7割,酸化アルミ1〜2割,酸化鉄少々)です。主に中国で産出するそうで,かっては漢方薬だったそうです。これが健康にいいようなイメージのもとでしょうか。

 水処理的には多孔質を利用した吸着などはあるかもしれません。水中のシルトと同レベルであれば,凝集沈殿とおなじようなものでしょうか。これを通すことによって水質に与える影響については、なくはないかもしれないけど、処理といえるような水準ではない、といった感じかと思います。

 ちなみに、円天事件のL&G会長は、この「麦飯石でミネラルウォーターができる」とかいうマルチ商法を展開、最初の逮捕と実刑判決を受けてるようですね。

【参考】
 特に麦飯石に思い入があったわけではありませんが,とりあえず手許にテキストがあったので。



目次

その他処理
 水道ではあまり使用しない各種の民間伝承的処理方法について。


備考・出典


更新履歴

  • 120815 新様式で作成。
  • 111028 水商売ウォッチング・科学的根拠をうたった広告に注意、リンク先変更。


WaterPartnersJP all rights reserved >>index >Top