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ビル管理法

 ビル管理法の改正が水道の需要に影響する可能性について研究する必要があるかもしれません。新聞報道をベースに少しメモを。


ビル管理法の改正

ビル管理法の改正

  •  ビル管理法は昭和45年に制定されてから抜本的改正をうけておらず,時代のニーズにマッチしなくなってきたとのことです。このため,衛生的環境の確保に関する施行規則が改正され,レジオネラの問題などへの対応が図られることになりました。

     私的に気になるのは,風呂水の循環がこれでどういう扱いになるのであろうか,という点です。おりしも,先日,土木学会の勉強会でレジオネラ問題の実態について詳しいプレゼンをいただき「目から鱗」の思いをしてきたのですが,ある意味,循環風呂水はし尿を含む可能性があり,かつレジオネラ症などの問題が実際にかなり大規模に発生しておりますし...このあたりは詳しい情報が入れば修正します。

     ビル管理法の主な改正点については以下のようになっているとのことです。

    〈空気調和設備による居室内部の空気汚染の防止〉

     冷却塔等で増殖したレジオネラ属菌による集団感染、空気設備に起因する結核、冬季のインフルエンザの集団感染等を防止するため、空気調和設備のシステム全体の点検・清掃を定期的に実施するとともに、加湿装置や冷却塔の補給水については、雨水や下水処理水でなく水道水を用いる。

    〈給水装置の維持管理基準の見直し〉

     給水設備を設ける場合、飲用目的だけでなく、炊事用、浴用(旅館営業法による施設は除く)、手洗い用その他、人の生活用に水を供給する場合も、飲料水を供給する設備の範薦に含め、水道法の水質基準に適合する水を供給する。

    〈雑用水の供給基準〉

    1. 給水栓における遊離残留塩素の合有率を0.1ppm(結合残留塩素の場合は0.4ppm)以上に保持する。ただし、供給する雑用水が病原生物に著しく汚染されるおそれがある等の場台には、遊離残留塩素の含有率を0.2ppm(結合残留塩素の場合は1.5ppm)以上に保持する。
    2. 雑用水槽の点検など、有害物や汚水等によって水が汚染されることを防止ための措置を講ずる。
    3. 雑用水を散水、修景、清掃に便用する場台は、し尿を含む水を原水として用いないこととし、pH値、臭気、外観、大腸菌群、濁度について建築物環境衛生管理基準に適合すること。
    4. 雑用水を水洗便所に使用する場合はpH値、臭気、外観、大腸菌群について、建築物環境衛生管理基準に適合すること。
    5. 建築物環境衛生管理基準のうち、遊離残留塩索、pH値、臭気、外観については、7日以内ごとに1回、大腸菌群、濁度については、2ヶ月以内ごとに1回、定期検査を実施すること。
    6. 供給する雑用水が人の健康を害するおそれがあることを知ったときは、直ちに供給を停止し、かつ、その雑用水を使用することが危険である旨を関係者に周知させること。

     このように,下水処理水等を雑用水,修景水,親水利用等へ利用するためには,禁止もしくは厳しい枠がかかることになりました。


参照


目次

ビル管理法の改正
 下水処理水等の冷却水等への再利用について厳しい規制がかかることになりました

備考・出典

出典:水道産業新聞(030313)一面記事より。

更新履歴

  • 120626 新様式で作成


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