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濁度 Turbidity

 各物質に関する情報をとりまとめたコーナーです。片っ端から集めた情報を載せる予定です。


濁度

 濁度とは,水の濁り=懸濁質の程度を示す水質指標の一つです。水道における水処理の根幹は,固形分やコロイド分(懸濁質)と,これに引き寄せられる溶解成分の一部を除去することにあるわけですが,このうち懸濁質を扱う指標としてこの濁度を用います。

1)水質基準

  • 日本の水道水質基準における濁度
     「度」で示し,水質基準は2度。精製水1Lに標準カオリン1mgを加えたときの濁りを1度とし,場合によっては1mg/Lと表します。
  • 海外における濁度
     主に米国で使用される濁度の単位は「NTU」です。水道用語辞典によりますと,「濁度標準液にホルマジンを使用し,一定の濁度測定条件を満たした散乱光測定による濁度をNTU濁度単位(ネフェロメ濁度単位)として表記する」のだそうです。よくわからんけど。
  • 下水道,環境基準などでみる懸濁質の扱い
     SS(Susupended Solid)という指標を用います。
     SSは,水を濾紙でこし,濾紙(1μm)上に残った物質の乾燥重量(mg/L)で計測します。SSと濁度の換算は時々問題になりますが,厳密には全く別の指標です。とはいえ,どうしてもデータがない場合は,カオリンのようなごく土としての成分が多い場合は1に近くなり,有機物のような場合は軽くなることを覚えておけばなんとかなるかなと。

 なお,水質基準は2度ですが,これは,給水管等,給水栓など個人所有の給水設備からの錆等について考慮して設けられた余裕値で,浄水場からの流出時点では0.1度以下とすることが必要です。これは,クリプト対策としての通達以前からそういうものであったようですが,2度以下だから水処理をしなくてもよい,といった誤解の温床にもなっていたようです。

 濁りの成分はほとんどが土で,毒性とは直接ありませんが,濁っているということは,なんらかの汚染が上流側にある場合が多いということです。自然起源を含むあらゆる汚染の結果濁度は上昇します。もっとも顕著なのは降雨時です。

 濁度の処理は水処理の中核であり,急速ろ過,緩速ろ過,膜ろ過など主要な処理の主目的はすべて濁度除去が目的です。

特記事項

 とりあえずなし。

【参考】



目次 

濁度
 基準,毒性や障害,汚染源,対処法,検出法について。水道としての視点からとりまとめました。

特記事項


備考・出典

  • 濁度の基準の考え方については教えてもらいました。

更新履歴

  • 121017 新様式で作成。


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