水道技術経営情報
 コンサルタントの水道技術経営パートナーズが運営する、水道技術や経営の情報サイト「狸の水呑場」へようこそ。お問い合わせはこちらへ。
Powered byGoogle

管路布設子工法 Constructing Method of Pipelines

 配管の布設工法について整理。管の布設工法や定規図は工事によってずいぶん異なりますので,ここで書く情報はあくまでも参考です。それに,もうかなり現場の配管やってないし。

  • 管路基本設計
     管路の基本設計について。実施設計の前段階,管路の基本的な位置などを決める仕事です。

【参考】


開削工法

(1)開削工法とは

 最も基本的な管の布設工法。文字通り,管を布設するにあたって地面から掘り進み,所定の深さまで掘ったところで管の基礎を設置(ない場合もある),管を据付けて接合,埋め戻す工法です。通常もっとも技術的にも容易で単価も安くなりますが,種々の条件から深さが深くなる場合などには不利となる場合もあります。

1)舗装取り壊しと掘削

 最初にコンクリート/アスファルトカッターなどでカット線を入れ,バックホウやクラムシェル,人力などで掘り進みます。コンクリートやアスファルトガラは産廃ですが,リサイクルできる場合もあります。深い場合にはクラムシェルを,よほど機械が入れないような条件なら人力で掘削しますが,通常はバックホウの0.35m3もしくは,0.2m3程度を使用します。施工性がよいため安価になりますので。

2)土留め

 掘削深さが1.5mを超える場合には土留めが必要。比較的浅いので,軽量鋼矢板立て込みあたりが一般的かと。部掛上は木矢板だったりもしますが,今はどうなんだろう。もう長いこと配管の実施やってないし,細かいところはわすれちゃった。

3)管基礎工

 通常の口径なら管を掘削面に直接置けますが,接触面は山砂を使用するのが普通。大口径の場合は基礎を置く場合があります

4)管布設工,接合工

 管をトラッククレーンやバックホウなどでつりおろして,掘削幅の中で接合します。同時に給水取り出しがある場合はその施工を実施。実はこの接合が熟練工によってちゃんとされているかと,給水取り出しのサドル分水が適切に設置されているか,で,漏水のレベルがぜんぜん変わってきます。配管のうち実は最も重要な技術はこの部分かも。

 鉄管の場合はポリエチレンスリーブをかけます。よほど乾燥しているなどよい条件でないかぎり,ポリスリーブはケチらないほうがよいでしょう。管の寿命がぜんぜん変ってきますので。

5)埋め戻し,舗装復旧

 管保護用に山砂をいれてから復旧。舗装タイプによって砕石や現地発生度,山砂などの材料を使用。舗装はいったん仮舗装として埋め戻し土が十分に圧密するのを待ってから,後日本復旧するのが普通です。何度も同じ場所で工事をやってるというクレームは結構この工法のせいかも。

【備考】
 気がのったら,つーか時間がとれたらもっと細かいねたでも。


推進工法

(1)推進工法

 発進縦坑から到達縦坑まで,地中をモグラのように掘り進む工法。主要国道など,工事によって道をとめることが出来ない場合などに使われます。また,埋設深さが深くなると,開削工法と建設費の差が小さくなるので,下水道のように深いところに布設される場合には結構よく使用されるようです。

 水道ではお金がかかるので,よほど必要な場合=主要国道や鉄道,川などを横断する場合=以外にはめったに使いません。だからあんまり詳しくないんですな私は。

【参考】


(2)シールド工法

 もうまんまトンネルの技術です。突端にシールドマシンという穴掘り機を設置し,これで地中を掘り進みながら,トンネルのうち壁を中から取り付けていく工法です。よほど大規模管でないと使わない技術ですが,県レベルの送水トンネルなどでは使用される場合があります。

【参考】


(3)弧状推進工法

 地上から発進して地中を弧状に進み,そのまま地上に抜ける工法。通常の推進に比べて縦坑など金のかかる無駄工程を省略しやすくなります。個人的には結構好き。海底配管の検討のときに調べたことがあったっけ。詳しくはリンク先をどうぞ。

  • 弧状推進(リンク切れ)
     弧状推進工法を提供している業者さんのページ。

【参考】



目次

開削工法
 配水区の配置方法について。

推進工法
 一般の配管を道路配管としてみました。道路に布設する配管に関する心得です。


備考・出典


更新履歴

  • 120903 新様式で作成。
  • 111028 弧状推進、リンク先変更。


WaterPartnersJP all rights reserved >>index >Top