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外構 Landscaping

 外構とは,敷地内の整地や植生,付属構造物一式を指す言葉です。ここでは外構を構成する構造物についてまとめます。

【参考】


外構一般

1)敷地造成(仮置き)

 基準線(標準線)は,計画構造物と平行に引くことが大切です。桝の端や舗装道路上のピンなどを利用して,ミスが発生しにくいようにします。また,山を切り取って造成する場合などは,等高線に沿って敷地境界が設定される場合があるのですが,面積の算定などが難しくなる,測量時に誤るなどのため,基本的には好ましくありません。

2)敷地境界処理とフェンス

 先ずは敷地境界処理の事例を見てみます。

  • 敷地界処理の例

 この現場では敷地境界をメッシュフェンスで処理し,法面を芝生と立木できれいにしています。法尻にあたる位置には側溝が巡らされており,場内の舗装は採石敷き均しです。浄水場など,比較的人が出入りしたり人目を気にしなければならない施設では,このような処理がいいのかなとも思います。

 区域界には境界杭が打ってあるはずなので,現地を確認して設計しましょう。構造物と敷地境界は1.5−2.0m程度確保し,この間にフェンスを設置します。フェンスの内側にはどんなに少なくとも0.5mは確保します。このスペースには側溝などを配置します。法面の天端の場合,土盛であれば50cm,石積であれば1mは離します。

 ちなみに,フェンスとしては,溶融亜鉛めっきのネットフェンス,メッシュフェンスなどが好んで使用されます。ネットフェンスは敷地に勾配があっても施工が容易で扱い易いのが利点です。メッシュフェンスは恰好がよいのですが,勾配地では工場製作が必要なので複雑な地形に向きません。溶融亜鉛メッキが一般的(銀色)なのは,コート品はさびるのが早いためです。侵入防止のため高さは1.8m以上の高さでしのび返し付きとするのが一般的でしょう。

 このほか,悪戯防止のため,施設内部がみえないようにする工夫を行う場合があり,そのための設備として目隠しフェンス(商品名)を利用したり,敷地外周の最下面をブロック積よう壁として見えないようにするケースがあります。場合によっては鉄条網を設ける場合さえありますが,非人道的という指摘をうけたことがあります。(-_-)ゞ

3)場内舗装

  • 場内舗装の例

 写真の上側は採石敷き均し,側溝を挟んで下側は車道として舗装されています。

 場内の舗装は主として雑草の繁茂を防ぐために施します。コンクリート舗装にすると完璧ですが,費用が大きくなります。また,補助事業の場合,過剰な設備として扱われてしまう可能性があり,歩掛の適用について協議が必要になります。

 アスファルト舗装の場合は長期的には傷むのですが,費用を抑えることができ,施工が容易です。なお,竣工以降の車荷重は小さいので軽荷重で十分です。

 舗装をしない選択肢としては,植生や芝生を敷く場合や砕石敷き,野放しなどがあります。植生の場合は手入れが大変ですので,一般市民の憩いの場としての整備でない場合はなかなか採用しづらいところがあります。砕石敷きでは最終的には雑草が生い茂りますが,時間を稼ぐことはできます。野放しはどうしようもない場合のみとしましょう。

 なお,傾斜地や狭隘な箇所(1.6m以下)では,人力施工とすることになっているようです。

4)進入路,駐車スペース

 通常,維持管理のための移動は車ですので,駐車スペースは必須です。頻度が高いので,なるべく路上駐車しなくてもよいようにするべきとされています。

 勾配がきつい場合は階段を設けましょう。

5)街灯

 真っ暗なところに不気味に聳え立つ施設というのはやはり少し気味が悪いですので,原則として街灯を付けます。ただし,付近に電照菊やってたケースなんかも過去にはあったので,かならず廻りをチェックしてください。

【参考】



目次

外構一般
 外構を構成する構造部品一般について。


備考・出典


更新履歴

  • 120810 新様式で作成。


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